(Report) Vol.23 お家で簡単に取り入れられる自然療法

2017年5月19日、今回のMothers’ Earth Schoolでは、「お家で簡単に取り入れられる 自然療法」について、Miki Noriyukiさんよりお伝えいただきました。 

「子どもになるべく薬をあげたくない…」 「けれどどうしたら良いか具体的にはわからない…」 自然派のお母さんが直面する悩みに対して、症状を和らげる方法を、

 ○ 自然療法のツールを使って

 ○ 家庭にある食材を使って 

○ お母さんの手を使って 

と、様々な角度から、お話しいただきました。

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・現代医療と自然療法の違いは? 

・健康ってそもそもどういう状態のことをいうの?

・体本来持っている機能を阻害せず、サポートする対応とその大切さ 

・バッチフラワーレメディー、ホメオパシー、メディカルハーブ、メディカルアロマ、アーユルヴェーダ、漢方について (そもそもどんなもの?違いは?使い分けは?注意点は?) 

・子どもがいる家庭で必須の自然療法のツール 

・風邪のひき始めにママが出来る簡単お手当とレシピ (すぐ手に入る食材でできる、せきたん、下痢、あせも、やけどのケア) 

・体の様子を観察する時のポイント(視診・接診・聴診・腹診) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 

など、美樹さんが実践する自然療法についてお伝え頂く、盛り沢山の2時間となりました。 

現代医療と自然療法の違いを簡単に言うと、 「不具合をピンポイントに見て対処する」のが現代医療であり、 「全体がバランス良く整っている状態を健康と考える」のが自然療法。 自然療法は西洋医学の薬とは違い、症状をすぐに「ゼロ」にはできません。 しかし【人間が健康に生きるとはどんな状態なのか?】を突き詰めていくと、 自然療法の考え方である「全体的なバランスを整えること」がどれだけ大切か、納得するお話ばかりでした。 

人間には、もともと「生体恒常性(=ホメオスタシス)」があるそうです。 体温が上がったら、汗をかいて体温を元の温度に下げようとする。 血糖値が上がったらインシュリンが分泌されて、下げようとする。 というような、常に一定の状態を保とうとする機能です。 何かの症状が出た時・・・ その症状だけを止める為に、薬を使うのではなく、 自分で治ろうとする力をサポートする事、もともとの機能を邪魔しない事が、私たちがすべきことだと、 美樹さんは繰り返し伝えてくれました。 

緊急を要する症状や怪我をしている時、薬に頼るべき場面があるのは事実です。 しかし、ちょっとした症状を抑える為に、簡単に薬を使うことには、大きな危険があるそうです。 恐ろしい事に、薬を繰り返し飲み続けることで体が慣れてしまいます。 つまり「薬が効かない」ことがあるそうです。 だからこそ「とっておきの必要な場面に使うために、今使わない」という選択があるということを知ってほしい、と。 そして世の中には、魔法のように即効性がある塗り薬・飲み薬があります。 そしてお母さんは「子どもが目の前で苦しんでいればすぐに救いたい」と思う生き物です。 薬に手を出したくなる気持ちもわかります。 しかしその選択は、将来の子どもの為になっているのかを考えたことはありますか? 

症状が目の前から見えなくなった事で、根本解決になっていないにも関わらず「子どものために私は何かやってあげた」という自己満足のために、薬を使っていないか?考えてみてください、と。 美樹さんからの強いメッセージは、深く心に刺さるものがありました。 そもそも、病気とは何なのか? 美樹さんが言うには「風邪をひくこと=知らない菌と出会うこと」だといいます。 そして、それは「免疫マニュアルを分厚くしている状態」だそうです。 一般的な「病気」とされる状態は、人によっては「普通」の状態かもしれません。 例えば、37度を超えると体がフラフラする人もいれば、全く平気な人もいます。 自分や家族の普段の状態をいつも観察すること。 「熱が出たから熱を測る」のではなくて「熱が出ていない状態で熱を測っておく」ということ。 とても大事なことです。 普段の状態の観察の集大成が、惑わされない芯を持つことに繋がるのだと、美樹さんはお話してくれました。

自分の家族を守れるのは、自分しかいません。 人間が自然と共生して古来から実践してきたことや、自然界に存在する形が正しいのか・・・ 効率を考えて人工的に作られたものが正しいのか・・・ それは、自分の心のアンテナが「快・不快」のどちらに傾くのかで判断するしかありません。 そのアンテナの精度も、身体から毒を出すことによって、是非高めて行きたいですね。 美樹さんは、体の仕組みや食べ物の構造など、ビックピクチャーで健康に向き合っています。 現代医療で使われる薬や、ひとつの栄養素だけに特化しているサプリメントは、 体の一部には聞くけれど、抜け落ちている概念(体全体の酸化・炎症等)があるのも事実。 だからこそ、様々な角度から学びを深め実践している美樹さんから学ぶ価値の高さを、実感しました。 

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頼りすぎず盲信せず、同じことに偏りすぎず、 地球の自然の中で体本来の機能に寄り添いながら暮らしていきましょう。 

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という美樹さんからのメッセージ。 まずは、自分の心の在り方から整えていきたいと思う素晴らしい時間となりました。 美樹さん、一緒に学びを共有してくれた皆様、本当にありがとうございました!! 


(Writer : Naoko Ysuda)