(Report) Vol.39 思いやりのある子に育つために必要なこと


2017年9月27日、Mothers’ Earth Community運営責任者の安田 菜穂子の母、谷淳子さんがシンガポールに来ていたタイミングで「思いやりのある子に育つために必要なこと」というテーマでシェアリングを開催しました。

25年間保育士として働き、今現在は札幌でアロマセラピストとして活躍されている淳子さん。

【アロマセラピストになった保育士】として、子育てを「脳の発達と体のメカニズムから見る」という新しい視点から、子どもを思いやりのある子に育てるためにはどんなことが必要なのかについて、お話しいただきました。

思いやりとは、相手の立場で悲しみや喜びを共感する感情だそうです。

他人から好意を持たれる思いやりのある子どもに育ってほしいというのは多くの母親が願うことかと思います。

みなさんは、子どもたちの脳がどのように発達していくかご存知でしょうか?

またその発達段階で、どのように親は子どもに接したほうがいいか考えたことはありますか?

脳の発達には順番があるそうです。

まず生命維持、呼吸や睡眠等の働きをつかさどる【古い脳】ができる。

その次に、言語、思考、感情等をつかさどる働きをする【新しい脳】が作られ、前頭葉というところで今置かれている状況を判断して言語化し行動する、ことができるようになるそうです。

またこの順番で脳が発達していくとともに、セトロニンと呼ばれる神経伝達物質の基地が【古い脳】にあり、そこから【新しい脳】に向かって神経突起を伸ばしていくことで心の安定を導くことができるのだそうです。

淳子さんには、

・古い脳の発達段階ではどのように子どもに接したらいいか

・セトロニンという神経細胞を増やすにはどういう生活を心がけるべきか

について、アドバイスをいただきました。

具体的には、五感を大いに刺激すること、朝日を浴びること、などなど。

古い脳の土台をしっかり作ることで、新しい脳の発達が早くなり、自立が早くなるそうです!

日々の生活の積み重ねが子どもの心の安定を導くのですね。

講義の中で淳子さんより一つの言葉を紹介していただきました。

「子どもは声かけの作品」

この一言、私はとっても素敵だなと感じました。

そしてそれと共に、ヒヤリと思ったのも事実です。

日ごろ何気なく使っている言葉、ついついでる口癖、しぐさや行動、子どもはよく見ています。

夫婦間での言葉使いを考えたことはありますか?

たまには、丁寧な言葉を使って会話してみましょう。

子どもも真似して丁寧な言葉を覚えるきっかけになるかもしれません。

子どもにもわかりやすいかみ砕いた言葉の使い方をしていますか?

簡単な表現であれば理解することができるかもしれません。

まだ小さいからわからないかも、と思わず、色々な表現で話しかけてみてください。

言葉を選ぶ親の姿勢から思いやりを感じてくれるかもしれません!

また、思いやりを育むのに、大事なことは、子どもの要求・願いを聞いてあげることだと教えていただきました。

これはほしいを言ったものを何でも与える、ということではありませんが、

抱っこしてほしいときは抱っこしてあげる、スキンシップをたくさんとる、気持ちに寄り添い、認める。

そういった日常の積み重ねが、親への愛情、そして他者への愛情を知ることになり、自分を信じることができ自己肯定感が高まるそうです。

そしてそれが思いやりの心を育むことにつながると教えていただきました。

ほかには、しつけについてのお話や、子ども同士がおもちゃの取り合いしてしまうシチュエーションや兄弟げんかの時どうしたらいいか、我慢についてなど、参加者からの質疑応答に丁寧に答えていただき、日々のコミュニケーションを振り返り、今後の接し方のヒントをたくさんいただきました。

あっという間に時間が過ぎ、講義後も淳子さんの周りにはたくさんの参加者が話を聞いている状態でした!

淳子さんは、柔らかく、そして芯が通っているお母さまでした。

こんな素敵な母に育てられた菜穂子さんに魅力を感じている皆さん、その子育ての秘訣をしりたいと、質問が止まりませんでした。

次回講座も是非楽しみにしていてくださいね。

運営サポートメンバー一同、みなさんのご参加をお待ちしております!

Writer : 宮城 円香