(Report) Vol.67 しあわせなマタニティライフとお産のおはなし〜妊娠・出産は最高の美容法〜

2018年10月12日、乘行美樹さんによる「しあわせなマタニティライフとお産のおはなし」が開催されました。

今年8月に第二 子を出産したばかりの美樹さん。生後7週の息子さんを連れてきてくれました。

妊娠前に赤ちゃんのためにどんな身体作りをするのか、産前・産後の過ごし方など身体の話にはじまって、

家族が増えた事で、ご自分や、旦那さん、第一子の娘さんにどんな変化があったのかについても、お伝えいただきました。

身体の事や、いきまない出産についてのお話を聞いた後「家族以外誰にも見せてない」という、先日息子さんを水中で出産する、まさにその瞬間の秘蔵動画もみせてもらいました。

出産に対する「怖い・痛い」という一般的なイメージが覆される、神秘的な気持ちになる時間を、参加した皆さんと過ごすことができました。

出産はいかに自分とつながれるか

出産とは人生の中で一番「本能とつながれる時」と美樹さんはいいます。

この身体の感覚を全て使う経験をできるのは、女性の特権。

頭で何が正しいのかを考えず、ゆるむ事に全力になること。

お医者さんの意見よりも、自分の心地いいと思う感覚を信じること。

お母さんはお腹にいる赤ちゃんの「チアリーダー」です。

一生懸命に出てこようとする赤ちゃんの力を邪魔してはいけません。

私たちは子どもの力をどこまで信じられるでしょうか?

例えば・・・肌が乾燥しているからクリームを塗るという事は、子どもの自分で保湿する力(自然治癒力)を奪っています。

それと同様に、子どものもつ力を信じてどこまで見守れるかが大切といいます。

ついこの間出産したばかりの美樹さんだからこそ、この言葉には大きな説得力がありました。

あなたの身体は、赤ちゃんの細胞の最高の材料になっている?

あなたの身体はいまどんな状態でしょうか?

いま、まだ妊娠していないとしたら、赤ちゃんのためにできる最大のギフトは、自分自身の《活きの良い細胞》作り。

肝臓に負担をかけない食生活、冷えていないポカポカの身体作り。

妊娠前はやることがいっぱいです!!

お母さんの健康度の底上げすることが、生まれてくる赤ちゃんにとっても、お母さんがエネルギッシュに妊娠期をすごすためにも重要です。

「身体を美しくできる食べ物はどれ?」という問いかけをしながら、自然な形の食べ物を選んでほしいと伝えてくれました。

赤ちゃん返りは先手必勝

上の子がいる状態での妊娠・出産には、上のお子さんの心のケアがつきもの。

美樹さんの実践したできることは「あなたは隅に追いやられているんじゃないよ、あなたがいるからこの子が来たんだよ」ということを伝えること。

例えば・・・もしいきなり、あなたの旦那さんが《見ず知らずの若い女性》を家に連れて帰ってきて、こんなことを言ったら、あなたはどう感じますか?

「今日から、この家に住むから仲良くやってね」

「前に使っていた洋服、もうあなた太ってきれないでしょ?この子にあげるから」

「なんでいじめるの?!あーかわいそう」

自分が当事者になってみると、なんてまあ可哀想なことをしていたんでしょうか。

参加者一同「それは許せない!」と大きく頷くと共に、美樹さんの繰り広げる劇場に笑いが止まりません。

上の子が赤ちゃんにいじわるするのも、お母さんへのヤキモチも当然のこと。

そんな時、私たちにできることがあるとしたら、

「あなたがあまりにもかわいいから、もう一人赤ちゃんが欲しくなったんだよ」

「(赤ちゃんの服や、昔の写真、絵本などをみせて)あなたもこんなに小さかったのね。でもお母さんは大きくなった今のあなたが大好きよ」

と伝えること。

美樹さんの上のお子さんは、本当に赤ちゃんを可愛がってくれているそうです。

そして陣痛当日に備えて、上のお子さんへ伝えていたこと。

「お母さん、お腹が痛くなった時、あなたと一緒に病院にいけないかもしれないんだけど、赤ちゃんと一緒に病院でまってるから早く来てね!お母さん楽しみに待ってるからね」

そう伝えて、入院バックの中にプレゼントを忍ばせておいたそうです。

それを病院に駆けつけてくれた上の子に《赤ちゃんからのプレゼント》として渡したそうです。

(旦那さんが連れ帰ってきた若い女性、という目線からすると《菓子折り》的な位置付けです!笑)

上の子が大きくなったことへの誇りを持ってもらうことと、赤ちゃんを受け入れるための心の準備。

いろんな角度から、できることがたくさんありそうで、私自身、我が家で未だ続いている息子の赤ちゃん返りと、次の妊娠があったら何ができるだろうとワクワクしながらこの話を聞いていました。


妊娠・出産というテーマから派生して、多方面に渡る質問と回答が飛び交い、ワクチンや離乳食など、話がどんどんと膨らんでいきます。

このテーマは女性にとって、身体と心、そして生き方など、全てに通ずるものだという事を垣間見る事ができた時間となりました。

美樹さんの「優しさは体力で出来ている」という言葉に、私はハッとします。

産む前は赤ちゃんの細胞作り、産んだ後はお母さんがどれだけエネルギー高い状態で子どもと接する事ができるかが、家族のハッピーさにつながっていきます。

「子どもだけには、良いものを食べて欲しい」という発想ではなくて、お母さんが健康である事が、家族にどれだけ与える影響が大きいのか、その尊さを感じた時間になりました。

美樹さん、今回も素敵な学びの時間をありがとうございました。

Writer : 安田菜穂子