(Report) Vol.98 3周年記念・特別企画 世界お母さんサミット

2019年6月3日、マザーズアースコミュニティ設立3周年記念・特別企画「これからの女性の役割と、新しい母親像について語る〜世界お母さんサミット〜」が開催されました。
マザーズアースコミュニティ代表の安田菜穂子がシンガポールでこのコミュニティを立ち上げて6月3日で丸3年。

今回、この3年という節目に『100年後の子どもたちの未来をつくるための、これからの女性の役割と新しい母親像について語り合う』という新しい切り口で、参加者の皆さんとブレストする企画を行いました。
日本は令和という新しい時代を迎え、世の中や既存の価値観が大きく変わっていくような予感を、誰しも少なからず抱いているのではないでしょうか。

シンガポールで暮らす日本人である私達も例外ではありません。
これまでとは違う価値観の新しい時代を生き、これからの未来を作っていく子どもたちを育てるという重要な役割を担っているお母さん。

母から、祖母から、受け継がれてきたものも尊重しながらも、『こうあるべき』という母親像とは全く別次元のものにしていく必要があると思っています。
参加したお母さんは17名。
普段の家事や育児・仕事に追われる日々から少しだけ視座を高めて、ゆっくりと自分自身の内側と向き合い、それぞれの思いを真剣に話し共有できる、そんな時間となりました。

こんなお話をしました…

下記のようなテーマに沿って付箋にそれぞれの考え・想いを書き出し、全員で共有する形式を取りました。

●死ぬまでにこの世で我が子に伝えたいこと
●母になって世の中に対して感じること
●母である自分は、子ども・家族・社会・地球・宇宙に対してどのような影響を持っているか
●妻として母として女性として、地球市民として日本人として、どんな人でありたいか

毎日の生活の中では考えもしないような質問に対して、少し戸惑いながらも、静かに自分の心と向き合いながら思いを書き留めていく参加者。
これまでの価値観や、誰かに強制されて縛られたものではない【心から自分がこうしたい・ありたいと思うこと】を付箋上に文字にする。

そして、カテゴリーで分類し共有していく時間は、とても特別なものに感じられました。
どのメッセージも優しく力強く、共感するものばかりです。
例えば【死ぬまでに我が子に伝えたいこと】では、こんな思いが挙げられました。

「生まれて来てくれてありがとう、お母さんにしてくれてありがとう」
「お母さんはいつもどんなときもあなたの味方」
「自分を愛して周りを愛して感謝の気持ちを持って」
「自分が生きたいように生きて」

もし不慮の事故で、今日自分が死んでしまったら…?本当に伝えたいことを、子どもに伝えられているだろうか。
そんなことが頭をよぎります。
青山愛さんによるスペシャルブレンドハーブティーと、サポートメンバーによる自然派手作りのおやつを頂きながら、ディスカッションはさらに盛り上がっていきます。
そして、それぞれが、自分だけの新しくアップデートされた母親像を導き出しました。

●宇宙の最小単位である家庭を笑顔で明るく照らす存在
●自分を愛して大切にすることで、家族が幸せになる循環をつくる
●自分の選択や行動が、社会や世界に影響を及ぼすことが出来る
●日本人のお母さんが昔から家族を思って大切にしてきたものを伝承する
●人生を人任せにしない、社会問題は自分達が知恵を出し合ってどう解決するかを考えられる

終盤に、それまでの古い固定概念を洗い流すような大雨が降りだす中、参加者の清々しい笑顔がより際立って眩しく感じられました。

参加者より嬉しい感想をいただきました!

「世界お母さんサミット」本当に素晴らしかったです。参加できて幸せでした。
菜穂子ちゃんや参加者の皆さま全員のお一人お一人から出てくるお言葉の一つひとつが、とてもとても心に響きました。
私は空や樹々や自然を感じるのがとても好きなのですが、私たった1人の在り方、何かの現象に対する反応の仕方が違うだけでも、呼応するようにして自然にも変化があることを実感しています。
全ては繋がり影響し合っているからこそ、
受け継いだり、自分で生み出してきたものの純化と共にまず自分自身の在り方を大切に丁寧に整えてゆくこと。
そして地球や自然が素晴らしい瞬間や美しい光景を届けてくれた時には、感謝や豊かな心を育む時として大切に受け取ること。
これらを私から娘たちへの贈り物として伝えてゆこうとこの3周年イベントでは改めて心に強く決めました。
そして、その為にまずできることの一歩として、娘たちにこのイベントのことをお話ししました。
私自身が目を輝かせて語ることがあると、本当に娘たちもそれぞれに目を輝かせることを探してゆく力が湧いてくるのだと、反応をみていて感じています。
これからもどんどんこのように娘たちにも、一方的に伝える、教えるのではなくて、共に未来を創る意識を育むためにも、このような会話をしていきたいと思います♡
(A.A.さま)
毎日の子育て、食育といった家庭の視点から、まさか宇宙から見た視点まで大飛躍!「どんな母親でありたい?」「死ぬまでに我が子に伝えたいこと」「母になって世の中に対して感じることは?」など、母としての立場でのこういったワークショップは久しぶりで、とても新鮮でした。
ちなみに私自身は、実家が自営業で両親ともにまだまだ現役共働きということもあり、「専業主婦は社会とのつながりがほとんどなくて寂しいから、勤めた方が幸せ」といったネガティブな刷り込みが子供の頃からずっとありました。また、現地採用での勤務時代には、「駐妻さんたちはぬくぬくで幸せですね。あー羨ましい!」といったイメージのレッテルを言われることも多々あり、それに対して子育ての苦労を力説したことも思い出しました。
ですが、なおこさんが仰ってくれたように、この世界を形成する最小単位の”家族””家庭”を支える”母親”は、何よりも大切な存在であり、温かい太陽のような存在であり続けるためには意識して光り輝き続けることが大事。苦労も多いですが、もっともっといろんなことができると、ぱーっと視野が開けたように感じます。これからも家族のため、社会、地球のため、自信をもって専業おかんライフをレベルアップしながら思い切り満喫していきます。
(A.Kさま)
参加されていた皆さんの温かく、素敵なオーラとお人柄に、改めてなおこちゃんの築いてきた3年間の意味と深さを感じました。
最近忘れかけていた、母として、人として本当に大切なことを蘇らせてくれ、また更なる領域を知ることが出来たとても意味のある時間となりました。
大切なことはシンプルなのに、日々目の前に起こる出来事に直面していくうちに、いつしか視野が狭くなり、何が大切で、何が大した問題ではないのかがよくわからなくなっていました。終始涙が込み上げてきそうになった意味がその時はわかりませんでしたが、皆さんの生み出す発想、言葉たちが、私の潜在的な魂に響き、これほどまでに感動させられたからだと後から気付きました。まさに今の自分には必要なテーマであり、言葉たちでした。一歩立ち止まって考える事は、1人ではなかなか難しいと思いますが、これだけ皆さんのアイディアを共有できる事で、軌道修正や価値観が変わるほどの刺激を頂けること、本当に有難い場であると思います。
あれから息子に余裕なく怒ってしまった夜、寝る前に、「僕はママが怒ってても、笑ってても、泣いてても、何しても好きなんだよね…」と何故だろうと不思議そうに、またどこか悔しそうにも聞こえるトーンで言われた時、息子は私に色々なことを教えてくれているのだと感じました。なおこちゃんの言うように、こうであるべき、こうでなければ、という思いから発想や視点を変えて、ただただ家族を愛で包んでいきたいと、強く思いました。
(S.T.さま)
普段は、食や子育てに関するテーマが中心のマザーズアースコミュニティ。
代表・安田菜穂子は、【地球・未来のことを真剣に話せるお母さんと、同じ価値観・方向性でともに子育てをしていきたい】という思いでこのコミュニティを立ち上げました。

たった一人では社会や世の中に対して「大したことは出来ない」と思ってしまうかもしれません。
けれど、思いを共有しそれぞれが幸せの軸をしっかりと持ち、共感しながら協働していくことで、きっと子ども達に素晴らしい未来をつくっていける。
母親の役割、世の中へ与える影響力の大きさを実感し、ひとつひとつの家庭が明るくなることで、社会や地球を変えていくことができる。

そんな自信が、参加者全員の心の中に芽生えた素晴らしい時間となりました。 

Writer: Kaoru Yonekura