2020年2月16日、川口由佳子さんによる「幼児期だから伝えたい いのちのお話し〜家庭ではじめる性教育〜」が開催されました。
Mothers' Earth Communityとして、初めて性教育を扱った今回の講義。
冒頭ではまず、由佳子さんから性教育いう言葉を聞いて抱くイメージを尋ねられました。
「やっぱり恥ずかしい」
「難しそう」
「具体的に何を教えればいいのかさっぱりわからない」
それらの反応は、多くの親たちに共通の本音であり、家庭で『性』についてオープンに触れられない理由ではないでしょうか。
そんな参加者に対し、家庭での性教育は9歳までにしておきたい!と語りかける由佳子さん。
その理由は?
最初の話の入り口は?
理解を促すツールにはどんなものがある?
講義当日、第二子の出産予定日を二週間後に控えていた由佳子さん。
4歳になる第一子の娘さんとは、彼女が2歳の頃から少しずつ「いのちのお話」を重ねてきたそう。
これまでの娘さんとの対話の積み重ねや、そして、今回の妊娠を機にぐぐっとレベルアップしたやり取りの一部始終・・・
まさに現在進行形のエピソードを織り交ぜたお話に、「性教育はじめの一歩」を後押しされる参加者が続出しました!
こんなお話をお聞きしました…
今回のテーマ「家庭で始める性教育」について、こんなことを学びました!
●性教育とは?何を伝えるべきなのか?
●親子で一緒に楽しく学ぶための心がまえ
●プライベートパーツの科学的名称を知っている子は○○しにくい!
●オススメ絵本の紹介と、その理由
●第二子の妊娠は、第一子への性教育の最大のチャンス♡由佳子さんと娘さんの会話実録!
●被害者にも加害者にもならないために 幼稚園保育園での性的なトラブルの実例と対処
●難しくない!誤解されがちな反対性の親と子どもの関係
由佳子さんは、「知識や教育ももちろん大事だけれど、【大好き】【生まれてきてくれてありがとう】と言葉にして伝えることが何より大切な性教育」と言います。
愛を中心に置いた性教育のお話をお聴きして、こんなことができるかも、あんなこともしてあげたい、と参加者の気持ちは徐々にほぐれていきました。
そんな中で、一同が特に真剣に聞き入ったのは「幼稚園・学校での性トラブル」について。
現役幼稚園教諭でもある由佳子さんの経験を元に、いくつかの事例について詳しくお聞きすることができました。
実際には遊びの延長で、ほんのふざけ合いのつもりで、悪意なくそのような事態に陥ることがあること。
そして、明確な悪意がなく、また幼いからこそ一層対応がデリケートなものであるという話も。
いわば『非常事態』である性トラブルの場面。「本人にとっての事実」をタイムリーに、そして過不足なく伝えてもらうことが重要です。そのためには日頃から子どもと信頼関係を築き、どんなことも話せるようなコミュニケーションを積み重ねているかが大事、とお聞きして一層気が引き締まる思いの一同でした。
参加者より嬉しい感想をいただきました!
私は親がセックスのセの字にすら触れたがらない環境で育ちました。幼少期の嫌な経験も一緒になって、性について「触れてはいけないこと・汚らわしいこと」と思いながら成長しました。自分が親になって以来、その負の連鎖を私の代で終わらせたい、そのためにはどうすればいいかと長いこと思ってきました。この講座が目に飛び込んできたときは直ぐに受講の申し込みをしました。
受けて本当に良かったです。講師の由佳子さんが語ることの全ての根底に「子どもが自分自身を大切にすること」そして「愛」がベースになっていることに気づきました。性教育は命の大切さを学び、対自分・対周りの人ともに愛情を育むことだなぁと思いました。
全ての危険やトラブルから一生付きっきりで我が子を守り通すことは私たち親には限界があります。子どもが自分自身は愛の存在であることを自覚し、自分の心に従って不快なことにはNOと自分ではっきり言える・言っていいんだという感覚を持つことが大切なんですね。
信頼できる大人になんでも率直に話せる空間を作っておく。「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」という意味が今深く理解できます。子どもの生きる力に繋がるベースとなる貴重な教えなのですね。
由佳子さんの言葉が印象深いです。「知識があれば(子どもが)選択できる」「(性について親子で学んでいくうちに)子どもに気づいてもらう」あくまで子どもが主体なわけですね。
今日掴んだ気づきを実践し、子どもにこの宝を伝えられることが楽しみです。大人になることをワクワクと心待ちにしながら成長する子どもたちを見守ることができるなんて最高ですね。私も初心にかえって子どもと一緒に学びを始めます。
(R.Kさま)
自分が受けてきた性教育に関して、ほんのわずかですが母から触れられた記憶はあっても父とは触れてはいけない話題のような空気があったので、自分が母になった今でもどこか「母親であるわたしだけの役割」と捉えがちでした。
夫や専門家に頼る選択肢を含め「ひとりで抱えない」という由佳子さんの一言で、そうか夫にも同じようにアプローチしてもらっていいんだ!と肩の荷が降りました。
普段から排泄後お尻を拭くお手伝いはママじゃないと嫌だ!と主張する長女に対して、忙しいときは面倒だと思うこともあり、これまでは彼女の甘え・わがままだとしか捉えていなかったのですが、彼女なりの線引きがもう既にあるのかもしれない、とハッとしました。
次女と同じように幼児扱いをしてしまいがちですが、彼女はすでにレディーとしての一歩を踏み出していて、わたしはそれを尊重できていなかったと気づきがありました。
成長過程で必ず通る道ではあるものの、先延ばしにしていた性教育というトピックも、あなたを大切に思っていて「生まれてきてくれてありがとう」というところを着地点にするのであれば、わたしでもできる!と感じることができました。
本というツールにも堂々と頼り、一緒に学びながら子どもたちが性に関する本を自由に手に取る環境も作っていこうと思います。
正解、不正解を恐れずに子どもたちからの率直な疑問に対してインプットとアウトプットを重ねていきます^^
(Y.Mさま)
性教育というテーマについて、「どうやって正しい知識を教えてあげればよいのか」「大人になるにあたっての正しい姿勢や規範を教えてあげなければ」と考えていた私達受講者にとって、由佳子さんのお話はまさに目から鱗の連続でした。
自分を大事にすることそして相手を大事にすることというのは、赤ちゃんの時期から実践できることで、毎日の積み重ねで育っていくこと。
○歳になったから〜、男の子だから〜女の子だから〜、という“外から”の規範を知っていく前に、これはいやだと思うことや、気持ちよくないことについて敏感でいられる環境においてあげること。
どれをとっても、親と子どもが人間として大切にし合うプロセスのなかで育まれる感覚がベースであることを強調してくださる由佳子さん。
そんな愛に溢れたコミュニケーションの中で、「大人になってゆく自分」を楽しみにしながら育つ子どもたちがつくる未来の世界がこころから楽しみになる、そんな講義となりました!
Writer: Fumiyo Mitsunobu
《由佳子さんのブログ》
今回の講師、川口由佳子さんのブログをご紹介します♡
由佳子さんの教育に目覚めた原点や子育てのヒントが詰まっています!
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